豆知識
体験反応

ある体験に対し、通常よりも強い感受性により、反応が表れることを言います。生命・生存を急激に脅かされる体験をした場合、大部分の人は狼狽して思考や行動のまとまりを失い、無意味な言葉や行動を発したりします。

 

また、突発的ではなくても破局的状態になったことを知り、激しい感情の起伏による精神的障害を起こすこともあります。このような一般的な反応も体験反応と呼びますが、精神疾患を持つ患者さんでは、健常者と比べて体験に対する反応があまりに大きいことがあります。

 

この場合は、広義での心因反応(異常体験反応)のうち、外的体験反応と呼ばれます。健常者であっても、強い体験反応が続くことをきっかけとし、自律神経のコントロールを失う可能性があります。

 

体験反応を起こしやすいのは、精神疾患を持っている人・子ども、そして比較的女性に起きやすいと言われています。広義の心因反応として、以下の疾患が挙げられます。

 

•適応障害

•急性ストレス反応

•心的外傷後ストレス障害(PTSD)

 

上記疾患など体験反応により、日常生活に支障がある場合には、治療が必要となります。治療はカウンセリングを中心とし、必要に応じて睡眠薬やSSRIなど抗うつ薬・抗不安薬が処方されます。

 

治療を受けなくても治る場合もありますが、症状が長引くとうつ病など別の病気が併発することもあります。体験反応が続く場合には、一度専門の医師に相談しましょう。

 

体験反応