一般的に「ゆううつ(憂鬱)」「気分が重い」という状態を、医学的には抑うつ気分と呼びます。具体的には、悲しい気分や強い不安などを感じる状態が続くことです。

 

ごく軽度な場合ははっきりした哀愁感がなく、気分転換で改善したり、数日で改善します。抑うつ気分が改善せず、2週間以上続く場合には、うつ状態・うつ病と診断される可能性があります。

 

うつ病は抑うつ気分よりも重症であり、仕事や趣味も全く手につかないほど気分が落ち込みます。抑うつ気分とは違い、ストレス解消に楽しいことをしても気分が良くならず、自殺を考えてしまうこともあります。

 

代わりにうつ病となった場合には、抗うつ薬が効くケースが多いため、早めの治療開始が大切と言えます。うつ病に使用される薬には、以下のようなものがあります。

 

•三環系抗うつ薬

•四環系抗うつ薬

•SSRI

•SNRI

•NaSSA

 

抗うつ薬などによる薬物治療のほか、カウンセリングによる精神療法、休養なども状況に応じて検討されます。うつ病の症状は「朝起きられない」「同じミスばかりする」など、周りから見ると一見だらけているようにも見えてしまいます。

 

そのため周囲に理解されず叱責され、余計に病状が悪化してしまうこともあります。自分ではうつ病と気が付かない人も多いため、いつもと違うと気が付いたら、周囲が受診を促してあげることも必要です。