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内科
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しゃっくり(吃逆)とは、横隔膜の痙攣(けいれん)が引き起こす現象を言います。胸とお腹の間にある横隔膜は、伸び縮みすることで肺による呼吸を助ける筋肉です。
その横隔膜や周辺の呼吸補助筋肉の強直性痙攣(けいれん)性収縮により、声門が音を立てて急激に閉じるため「ヒック」という音が出ます。横隔膜性のしゃっくりの原因には、主に以下のようなものです。
•飲食による胃の刺激や膨張
•アルコールの摂取
•喫煙
•刺激物や熱い飲食物の摂取
•笑ったり泣いたりすること
これらが原因の横隔膜性しゃっくりは、水を飲んだり呼吸を少し止めることで治まることがあります。特に何もしなくても、数分~長くても24時間ほどで治まることが大半です。
ただしまれに簡単に治らないしゃっくりもあるため、注意が必要です。24時間を超えてもしゃっくりが治まらない場合、以下のしゃっくりの原因がないかを疑います。
末梢性しゃっくりの原因
•頚椎症
•胸炎
•肺がん
•気管支喘息
•胃腸炎
•イレウスなど
迷走神経や横隔神経が刺激されることにより起こるしゃっくりです。原因を取り除かないと、しゃっくりが続いたり繰り返すことがあります。
中枢性しゃっくりの原因
•脳腫瘍
•脳炎
•脳出血
•脳梗塞など
呼吸中枢の刺激により起こるしゃっくりです。脳疾患の後遺症として続くこともあります。
代謝性しゃっくりの原因
•高血糖
•尿毒症
•薬剤性(薬の副作用によるしゃっくり)
コントロールできている糖尿病はしゃっくりの原因になりませんが、糖尿病性昏睡などひどい高血糖がしゃっくりを引き起こすことがあります。その他アルコール中毒や細菌感染も、しゃっくりの原因になります。
48時間を超えるしゃっくりを持続性しゃっくり、1ヵ月を超えるものを難治性しゃっくりと言い、自然に消えない場合には治療が必要なこともあります。しゃっくりの原因となる病気がない場合や何らかの後遺症の場合には、以下のような薬が用いられます。
•筋弛緩薬(リボトリールなど)
•抗けいれん薬(ガバペンなど)
•GABA作動薬(リオレサールなど)
•漢方薬(芍薬甘草湯・柿蒂湯など)
しゃっくりは赤ちゃんから起こる現象なので軽く考えられがちですが、しゃっくりが続くと体力を消耗しますし、食事や睡眠が満足に取れないこともあります。しゃっくりの陰に病気が隠れていることもあるので、続く場合には内科を受診して相談してください。