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発汗療法
今回は「発汗療法」です。
変調療法の一種で、周囲の温度を上げて発汗させ、生体の反応パターンを変化させて、疾病を治癒させようとする方法で、乾熱、湿熱の方法があり、乾熱が用いられることが多くなります。これにはサウナをはじめ全身および部分電光浴、高周波による熱気浴(ラセン電界法が用いられる)などがあげられます。
サウナは室内温度90℃から100℃、その他はそれよりやや低めです。湿熱としてよく用いられるのはいわゆるトルコ風呂といわれる蒸気函浴、あるいは全身蒸気浴で室内温度は50℃~55℃です。巻包法は発汗と同時に身心の弛緩、休養を兼ね、水治療法のあと常に行なわれます。発汗療法の対象となるのは、諸種神経痛、腰痛、頭痛、関節痛、神経炎、喘息、脂肪過多、外傷後遺症などがあげられます。
ただし、高血圧症、動脈硬化症、心不全などの患者は禁忌とするほうが安全です。アスピリンその他解熱薬投与による発汗は、一般にそれが目的でないので発汗療法とはいいません。