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極度の疲労状態を疲憊(ひはい)もしくは極度疲労と言い、疲憊状態では作業能率が極端に低下します。一般的な極度疲労状態は休息を取ることで改善しますが、休息を取っても日常生活に支障をきたすほどの疲労が続く場合には慢性疲労症候群と診断されることがあります。
慢性疲労症候群とは、はっきりとした原因のない疲労が半年以上続くことです。肉体的疲労・仕事・育児や元となる疾患がある場合には、疲労が続いていても慢性疲労症候群に該当しません。
20~50歳の女性に多い病気ですが、まれに子どもに発症することもあります。症状の出方には個人差がありますが、慢性疲労小症候群で出やすい症状には以下があります。
疲労感
起き上がれないほどの疲労感、思った通りに行動できない疲労感がほとんど毎日持続します。
微熱
平熱に対して0.5~1.0℃高い状態が、長く続きます。
喉・脇の下・首の痛み
風邪やインフルエンザに似た症状ですが、休息しても改善せず高い熱は出ないのが特徴です。
筋肉痛
激しく運動をした後のような筋肉痛が、運動をしていないときにも起こります。
記憶力・集中力の低下
仕事や学業に支障が出るほど記憶力や集中力が低下することがあります。
これらの症状は他人から理解されにくく、怠けているようにも見えてしまいます。慢性疲労症候群と気が付かずないまま症状に悩むことで、うつ病を併発することは珍しくありません。
慢性疲労症候群の原因については、まだ判明していません。風邪など感染症にかかったとに慢性疲労症候群になる人が多いことから、ウイルスや免疫機能が原因とも言われていますが、それを裏付ける証拠はありません。
現在のところは免疫系や遺伝、身体的要因や精神的要因など、様々な要素が組み合わさって発症していると考えられています。時間の経過と共に症状が改善していくことが多いですが、完治までには数年かかることもあります。
一定の有効性が証明されているのは、認知行動療法と医師の指示の元で行われる運動です。補助的に漢方薬の補中益気湯や、免疫力を高めるためにビタミンCが投与されることもあります。
周囲からも本人にも発症がわかりにくく、原因不明の疲労感に悩みやすい疾患です。説明のできない疲労が長く続く場合には、一度病院で相談してみましょう。