豆知識
健康管理

健康と思われている人口集団について、定期的に健康診断を行ない、異常のあるものを見いだして早期にこれを治療し、また健康度の劣るものには注意をして、作業強度を加減させます。感染症については、免疫のないものにワクチン接種をします。

 

粉じん、重金属、有機溶剤などの有害物質に接触する人々には、特別の疾患の発生が予想されるので、それを対象として特殊健康診断を行なって、発病に至る前に職場を変更させるなどの予防措置をとります。

 

これらの健康管理は、主として職場の労働者の発病防止のためにとられている方法で、労働安全衛生法、労働安全衛生規則などにより定められ、採用時と定期との健康診断により行なわれます。以前は肺結核や塵肺、中毒などに主眼がおかれていましたが、最近ではさらに高血圧、糖尿病、脂質異常症、癌などについて早期発見、早期治療がはかられています。

 

一般地域住民についての健康管理も、肺癌、胃癌、子宮癌、前立腺癌などについて検診が行なわれています。しかし職場とは異なり、未受検者についての追跡が行なわれ難く、リスクの高いものが未受検者の中に特に残されている可能性が問題です。