豆知識
腓腹筋痙攣《腓腸筋痙攣》

腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)とは、腓腹筋の強直性痙攣のことであり、疼痛ときには激痛を伴います。腓腹筋とはふくらはぎのことで、腓腹筋痙攣はこむらがえり、もしくは単に痙直と呼ばれることもあります。

 

腓腹筋痙攣の主な原因には、以下のようなものがあります。

 

•下腿静脈のうっ血(妊娠・骨盤腫瘍・静脈血栓・静脈瘤)

•腓腹筋の過労(登山・水泳・乗馬・競走)

•血液水分欠如(脱水・下痢・多量の発汗・糖尿病)

•アルコール多量摂取

•脚気

•坐骨神経痛

 

激しい運動の直後や、就寝中になどに起こりやすい症状です。多くの腓腹筋痙攣は一過性であり治療の必要はありませんが、就寝中に発作を繰り返し睡眠不足や筋肉痛が続く場合には、服薬による治療をすることがあります。

 

漢方薬の内服による治療が多く、発作時に芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を服用するのが一般的です。併用薬や持病により甘草を含む漢方薬が飲めない場合には、筋弛緩薬や抗痙攣薬を使用することがあります。

 

予防のためには、日ごろから運動不足にならないように適度な運動をしたり、運動後にはしっかりとストレッチやマッサージをすることが大切です。

 

腓腹筋痙攣を繰り返す場合には、動脈硬化や糖尿病などの病気が隠れていることもあるので、自己判断せず一度医師に相談してみましょう。